今のところ書店員の日記

書きおこしてみたい、考えたこと思ったこと

鈍さ

幸せに鈍くなる、不幸せに鈍くなる

どちらも、こわいことだなあと思います

 

 

彼女は今年の春結婚したばかりでした

3年ほど付き合った年上の彼と

とてと幸せに見えました

彼女は彼のことを好きなのだなあ、そして彼女も彼に好かれて大切にされているのだなあと思いました

 

でも結婚後、彼女は彼に絶対言えない秘密を抱えるようになっていました

彼女が弱さ故に犯した過ちです

それまでは彼を大切に思っていたので、考えたこともないことでした

でも彼女はそれに手を染めてしまいました

結婚によって生じた、保証された幸せにあぐらをかいたのかと聞きました

そうかもしれないと彼女は言いました

自分の若さを持て余して、世の中にもてはやされることを諦められないのかと聞きました

そうかもしれないと彼女は言いました

 

わたしは今、彼女が持っているものを何も持っていません

お金も、素敵な彼も、結婚によって保証された幸せも、孤独でない毎日も

でもわたしは過ちは犯していません

誰かを裏切っていないという幸せ

誰にも縛られない幸せ

紙一重の幸せをもってます

 

正直、10代から知っている彼女が、こんな風になるとは思っていなかった

安っぽいドラマみたいです

こんな内容の漫画原作のドラマ、夏頃やってましたね

彼は未だに彼女の秘密を知りません

わたしは知ってしまったけれど、見なかったフリをしたけれど、わたしはわたしの大切な人を裏切っていないという安心感で、正義感で、息が吸える