どうにもならない夜がある
さみしくて、何を食べていいかわからない
さみしくて、家に帰りたくない
そういう夜がある
家にいても、なんだかどうしようかなって思って
回る洗濯機の中身をのぞいていたりする
あーーーって言うと空気が震えて、吐き出した二酸化炭素が溶ける
ベランダから夜の空にじゃぶーんと飛び込んで、すいすい空の海の底を星を眺めながら泳ぎたい
とても気持ち良さそう、ビルや家々の明かりを眼下にこの夜の空を独り占めしながら、クジラのような飛行機や魚みたいなヘリコプターや鳥と並んで、泳ぎたい
この夜のさみしさは、わたしだけのもの
誰のものでもない、わたしだけのさみしさ